HLNの犯罪番組は捜査過程を軸に構成されており、絶大な人気を誇っている。視聴者はストーリーが展開するにつれ、手がかりや法医学的証拠を番組と一緒にまるで探偵のように深く追求していく。HLNは番組宣伝にも同じようなエンターテインメント性を求め、CNNクリエイティブ・マーケティング部の副社長兼グループ・クリエイティブ・ディレクターを務めるウィット・フリーズ氏率いる制作チームは、番宣内にも弾丸やVHSテープ、タバコの吸殻など、視聴者を惹きつける証拠を散りばめる演出をした。「ながら視聴」される傾向にあるネットワークだということを考慮したフリーズ氏は、立ち止まって見たくなるような番宣を制作するために「音」に着目し、クリエイティブチームのサウンドデザイン担当としてSynを抜擢した。911番通報や尋問シーンの不気味な断片、金属製の弾丸が落ちた時の音、砂利を踏みしめる足音といった視聴者の注目を引くための音のしかけは、全て物語を伝えるための重要な要素でもある。